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12月1日
2月19日(月)配信
先週(2月12日〜2月18日)は、文化庁がまとめた「AIと著作権に関する考え方」の素案に対し、JASRACが著作権法改正も含めた検討を早急に求めるとした意見を提出したニュースなどが伝わった。
生成AIの利用や開発が著作権侵害につながる懸念があるとして、文化庁が文化審議会の小委員会でまとめた「AIと著作権に関する考え方」の素案を巡って実施したパブリックコメントについて、日本音楽著作権協会(JASRAC)が2月9日、意見を提出したと公表した。意見書の中で、JASRACは、クリエイターが安心して創作に専念できる環境を確保することが重要だとし、生成AIの普及がもたらす様々な懸念を解消するためには、「現時点の条文の解釈論のみならず、立法論も含めた本格的な検討を早急に行う必要がある」との考えを示した。
論点の1つとなっている、生成AIの開発・学習段階における既存著作物への「依拠性」の有無をどう考えるかについては、AIが開発・学習段階で既存著作物を学習していたならば、AI利用者がその事実を認識していなくとも、既存著作物に類似した結果が生成された場合は「依拠性があったと推認」して「著作権侵害になり得る」とした素案を支持。その上で、著作物が学習された事実を権利者が容易に確認、主張できる仕組みを整備するなど、「学習素材に関する透明性の確保が必要」だとして、「必要に応じて新たな立法措置も視野に入れた検討」を継続すべきだとした。
一方、生成AIが開発・学習段階で既存著作物を学習していた場合でも、学習に用いた著作物の創造的表現が生成・利用段階で「生成されることはないといえるような技術的な措置が講じられている場合等」には、「依拠性がないと判断される場合があり得る」とした素案の考え方に対しては、「賛同できない」とし、著作物をAIが過去に学習した以上、「依拠性は否定されない」との考えを示した。
このほか、「人間の個性の発露として創作された著作物は、生成AIのために単なるデータとして取り扱われるべきではない」とし、「少なくとも、学習素材として利用されることの可否をクリエイター等の権利者が判断する機会を設けるべき」だと主張、「選択の機会の確保」の必要性を訴えた。さらに、「特に営利目的の生成AI開発に伴う著作物利用についてまで原則として自由に行うことが認められるかに読める現行法の規定は、多くのクリエイターの努力と才能と労力へのフリーライド(ただ乗り)を誘引するものであり、フェアではない」との見解を示した。
その上で、現行著作権法を前提とした解釈論に終始することなく、「著作権法30条の4」の改正など、「立法論も含む議論が早急に行われることを強く望む」との考えを示した。
【参照ソース・ニュース】
高級ブランドの模倣品を輸入しようとしたとして、神戸税関は2月15日、神戸市に住むベトナム国籍の男女2人を関税法違反容疑で神戸地検に告発した。複数のメディアが報じた。
報道によると、容疑者らは、2023年10月〜11月に、中国から19回にわたって国際郵便でグッチやシャネルなどを模した偽ブランド品900点近くを密輸しようとしたとされる。容疑者らは税関の調べに対し、容疑を認めているという。
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